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利用者が語る「精神障碍者向けのグループホーム」のすすめ

2022年2月11日

こんにちは、小林です。昨年まで、麻布の賃貸マンションに住んでおりましたが、ついに、精神障碍者向けのグループホームに引っ越ししました。

精神障碍者向けのグループハウス

精神障碍者向けのグループハウス

Photo by taylor hernandez on Unsplash

精神障碍者にも裏口的な生き方もある

精神障害者向けのグループホームとは、必要な支援を受けながら共同生活を送ることができる地域の中にある住居です。「共同生活援助」の通称でもあります。

グループホームというと高齢者向けというイメージがある方は多いかもしれませんが、精神障害者向けのグループホームは若い世代も多く利用します。

グループホームですから、あくまでも、治療の場ではなく、生活の場であります。

近年の福祉制度の見直しにより、様々な給付金・控除などがあり、私も多くの恩恵を預かっています。

この記事では、精神障害者向けのグループホームに住んでみた感想や入居に至った流れなどをまとめてゆきます。

精神障碍者グループホーム(共同生活援助)とは

共同生活援助」とは自立支援給付地域生活支援事業で成り立つ「障害者総合支援法」で定められた障害福祉サービスのひとつで、入浴・食事などの介助や生活相談といった、日常生活に必要な支援を提供することをいいます。グループホームのスタッフには、サービス管理責任者や世話人、生活支援員などがいます。

共同生活援助は自立支援給付の訓練等給付に当たります。

昼は、日中活動といって、グループホームから勤務先へ通勤したり、一般企業への就職を目指して知識や技術を身につけるための障害福祉サービス「就労移行支援」に通ったりします。

さらに、社会交流の場を提供する「地域活動支援センター(地域生活支援事業」の活動にも参加すれば、公私での自立を目指すことができます。

入居条件

自立を目指す施設のため、障害者支援サービスを受けることで地域で支障なく生活できることが入居条件となります。

入居にあたっては、医師から行政(私の場合は港区)への意見書が提出されていること、精神障害者福祉保健手帳を持っていること※、障害支援区分に認定されていることも必要です。このあたりは、保健師を中核に行政が動いてくれます。

※私のグループホームでは、利用対象者は、「精神障害者保健福祉手帳又は自立支援医療受給者証をお持ちの方」となっていました。

精神障害者福祉保健手帳

精神障害者保健福祉手帳は、症状によって1~3級に分かれており、その判定は精神疾患の有無・機能障害の状態・能力障害の状態・精神障害の程度を基準とし、下記のように行われます。

  • 精神障害によって日常生活を送ることが不可能と見なされる場合は1級
  • 精神障害で日常生活が著しく制限される場合は2級
  • 精神障害が原因で日常生活や社会生活に制限を加える必要がある場合は3級

出典:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4615&dataType=1&pageNo=1

精神障碍者福祉保険手帳の取り方については下記を読んでみると良いでしょう。

障害支援区分認定

保健師から計画相談員が選定されると、計画相談員と面談があります。認定調査員による訪問調査の結果と医師の意見書を行政に持ち込み、第一判定(コンピュータ判定)と第二判定(市町村審査会)を経て、サービス受給者証が発行されます。

出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kubun/index.html

対象となる精神疾患

主な精神疾患と特徴は以下になります。

  • 統合失調症
  • 気分障害(うつ病・双極性障害など)
  • 依存症(アルコール、ギャンブルなど)
  • てんかん
  • 高次脳機能障害

出典:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shisaku/jigyounushi/e-learning/seishin/characteristic.html

グループホームには2種類のタイプがある

通過型

通過型は入居期間が基本3年で、所定期間で卒業し、一人暮らしする形式です。東京都は通過型のグループホームを推進していますが、所定の3年で必ず一人暮らしできるようにするというのは難儀とも言えます。

滞在型

滞在型に入居期間に制限がありません。私は滞在型のグループホームに住んでいるので、自立や社会復帰にしっかり時間をかけることができることを感謝しています。

いずれにせよ、グループホームからの卒業は、一人暮らしができるようになるパターンと、親元などの元の生活に戻ってしまう逆戻りパターンがあるそうです。逆戻りパターンは残念ですね。

グループホームによりカラーがあり、対象者は異なる

グループホームにより、入居対象者となる障害の種類や重症度には違いがあります。例えば、重度心身障害者であれば日中活動サービス支援型グループホームへの入居のみが可能だったり、知的障害者のみが入居可能な施設があったりと、グループホームによって対象者は異なります。そのため、事前に入念に確認することが大切です。

計画相談の担当者とも相談し、入居可能なホームを探してゆきましょう。

利用料金(実費)

利用料金の構成はおおまかに下記の通りです。

  • 障碍福祉サービス利用者負担額
  • 家賃
  • 光熱水道費
  • 通信
  • 保険料
  • 日用品費
  • 行政手続代行費
  • 食材費(夕食会など)
  • リクリエーション費

家賃

通常の場合には、収入や障害の程度に応じて、お住いの自治体からの助成金により、補助があります。無料になる場合があります。

生活保護の場合には、家賃扶助基準額が設けられており、その範囲内なら家賃全額をまかなうことも可能です。それとは別に月額上限1万円の国の家賃助成制度も利用できるため、住居費に関する利用者側の負担はかなり軽減できます。こちらも行政の規定に従って、無料になる場合があります。

サービス利用料

訓練等給付費によるサービスを提供された場合には、サービス利用料(厚生労働大臣の定める額)のうち9割が訓練等給付費の給付対象となります。事業者が訓練等給付費の支払いを自治体から直接受け取る場合、利用者負担分として、サービス利用料の1割の金額について、利用者は事業者に直接支払う必要があります。これを「利用者負担額」と言います。なお、利用者負担額の軽減等が適用される場合は、この限りではありません。障害福祉サービス受給者証に従います。

算定している共同生活援助事業サービス費と算定項目:https://www.mhlw.go.jp/content/000498154.pdf

メリット

世話人が見守ってくれる

世話人とは、利用者と接しながら、身の回りのお手伝いをするスタッフが日中働いてくれています。(24時間もあるホームもあるそうです。)具体的には、下記のようなものを指します。

  • 掃除・洗濯・食事など家事のサポート
  • 金銭管理
  • 健康管理
  • 服薬管理
  • 生活相談
  • 就労援助
  • 自立支援

私も苦手な家事は、世話人さんに相談して、初歩から習っています。

それ以外に、管理者・サービス管理者責任者・生活指導員・顧問医がいます。

親から解放される

しばしば「毒親」などという言葉がありますが、どんな親からであっても、一定の年齢を超えた大人は親元を離れた方が幸せだと思います。

親子
参考親元を離れよ

こんにちは、小林です。 後で、寄稿します。     まとめ アイキャッチ画像はJose Antonio AlbaによるPixabayからの画像からいただきました。

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家賃が無料・減額になる場合がある

お住いの自治体からの助成金により、無料になる場合があります。

生活保護受給者でも入居できる

生活保護受給者でも入居は可能です。住所不特定者が生活保護を受給するためにグループホームを選択する場合もあります。ただし、生活保護に頼らない自立が望ましく、まずは障害年金でまかなえるよう自己負担額の引き下げなど負担軽減措置が講じられる可能性はあります。

当事者研究が捗る

世話人さんが24時間客観視してくれますし、他の利用者さんの行動傾向を見たりすると、「こういうときにつまずきそうになるんだな。」と勉強になります。

デメリット

日中活動の義務づけ・門限あり

私のホームでは日中活動の記録をホワイトボードに行き先・外出時刻・帰宅時刻を書かなければなりません。20時が門限です。あまりありませんが、夜遊びしにくくはなりました。

シェアハウスと同様のトラブル

これは、健常人のシェアハウスでも生じうることですが、生い立ち・衛生感覚・金銭感覚などの違いからくる口論は多少はあり得ます。ただし、私の場合、世話人さんが仲裁に入ってくれるので、今のところ大きなトラブルにはなっていません。

終日禁煙

喫煙者には辛いかもしれません。

入居までの流れ

一般的な入居の流れは前述しましたので、ここは試験を述べます。

人生の大事な選択ですので、内見は慎重にするようにしてください。入居には行政への申請(審査)や引越費用などもかかります。入居後に住み替えをすることは不可能ではありませんが、経済的に困窮しやすい精神障碍者によって簡単なことではありません。

私が入居した流れ

  1. 地域活動支援センターで相談していたところ、社会福祉士から「グループホームに入りませんか?という話があるのですが、体験宿泊してみませんか」と呼び止められました。
  2. 保健師さんにグループホームに入居の旨を伝えました。
  3. 保健師さんと認定調査員さんが自宅に訪問し、結果を持ち帰りました。
  4. 保健師さんにより地域活動支援センターから計画相談員が選定されました。
  5. 計画相談員さんと入居に関する面談をしました。
  6. 保健師さんから体験宿泊の打診がありましたので、「体験宿泊してみます」とお応えして、宿泊が決まりました。
  7. 初回の1泊2日の体験宿泊を体験しました。(サービス受給者証がないため、実費あり)
  8. 保健師さんと計画相談員さんに体験宿泊のヒアリングを受け、入居を前向きに検討することになりました。
  9. その後、2回目の体験宿泊が1週間程度計画されました。
  10. 2度目の体験宿泊の最初の日から「ここに住む」と関係者に伝えたため、最初の日から入居が決まりました。(うつがひどかったにせよ、ちょっと早急な選択だったかもしれません。
  11. サービス受給者証がなかったため、保健師さんが超特急で医師の意見書と計画相談員からの特記事項などをかき集めてくれ、サービス受給者証が無事発行されました。自ずと、入居も確定しました。
  12. マンションからグループホームに引っ越しを済ませました。
  13. 役所に転入・転居届を出し、国民保健・自立医療支援・精神障害者福祉手帳・免許証の住所変更を済ませて、現在に至ります。

※実際は、法人の解散も同時並行でやっていたので、大変でした。

出典:https://www.mhlw.go.jp/content/000770455.pdf

チェック事項

利用者さんや世話人さんの人柄は良いか

ご飯が美味しいか

病院や就労移行支援、勤務地に近いか

部屋の間取り・広さ・日当たり(意外と狭いんです。)

部屋の壁が厚いか(音が漏れないか)

まだまだ、あるかもしれません。

入居してからの生活

日中活動

医師からまだ就労移行支援のGOサインが出ていないので、ホームでブログを書いたり、Eラーニングを受けたりして時間を過ごしています。他の利用者さんと健康のためにお散歩や買い物といった外出もします。

お財布事情

双極性障害患者と保険
参考精神障碍者を守る家計の仕組み

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まとめ

今回は、自分のグループホーム・ライフを振り返り、精神障碍者向けのグループホームについて語ってきました。

グループホームに入居したことが100点満点かと言われたら、そうではない部分もあります。
でも、利用者のみんなと毎日過ごしている時間は、私の人生のなかで一番平穏だなと感じていたりもします。
精神疾患を抱えながら、一人暮らしや実家暮らしをされているかた、こんな生活様式もあるんだなと気づいていただけたら幸いです。

アイキャッチ画像はStockSnapによるPixabayからの画像からいただきました。

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